第6章「モジュール」では、Pythonにおけるモジュールの概念とその使用方法について説明します。モジュールは、コードを整理し、再利用性を高めるための重要な要素です。
1. モジュールとは
- 説明: モジュールは、Pythonのコードをファイル単位で分割し、機能を整理したものです。モジュールには関数、クラス、変数、実行可能なコードが含まれます。
- 目的:
- コードの再利用性を向上させる。
- 大規模なプログラムを管理しやすくする。
2. モジュールの作成
2.1 モジュールの定義
- Pythonファイル(
.py
)を作成し、その中に関数やクラスを定義します。
例
# my_module.py
def greet(name):
return f"こんにちは、{name}さん!"
def add(a, b):
return a + b
3. モジュールのインポート
3.1 基本的なインポート
- モジュールを使用するには、
import
文を使ってインポートします。
例
import my_module
print(my_module.greet("太郎")) # 出力: こんにちは、太郎さん!
print(my_module.add(3, 5)) # 出力: 8
3.2 特定の関数のインポート
- 特定の関数のみをインポートすることもできます。
例
from my_module import greet
print(greet("花子")) # 出力: こんにちは、花子さん!
3.3 別名を付けてインポート
- モジュールや関数に別名を付けてインポートすることも可能です。
例
import my_module as mm
print(mm.add(10, 20)) # 出力: 30
4. 標準ライブラリ
- Pythonには多くの標準ライブラリがあり、これらを利用することでさまざまな機能を簡単に実装できます。
例
import math
print(math.sqrt(16)) # 出力: 4.0
print(math.pi) # 出力: 3.141592653589793
5. サードパーティモジュール
- Pythonのエコシステムには、サードパーティ製のモジュールが多数存在します。これらは
pip
を使用してインストールできます。
例
pip install requests
使用例
import requests
response = requests.get("https://api.example.com/data")
print(response.json())
6. モジュールの構成
- モジュールは、他のモジュールをインポートすることができ、複数のモジュールを組み合わせて大規模なアプリケーションを構築できます。
まとめ
- モジュール: コードを整理し、再利用性を向上させるためのファイル単位の構造。
- インポート方法:
import
、from ... import
、別名を付けてインポート。 - 標準ライブラリ: Pythonに組み込まれている多くの便利なモジュール。
- サードパーティモジュール:
pip
を使用してインストールできる外部ライブラリ。
モジュールを活用することで、効率的で保守性の高いプログラムを書くことが可能になります。
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